今回は、ハーマンモデルのタイプ別相性について解説していきます。
単純に相性がいい悪いを論じるのではなく、4つのタイプの違いや関わり方を解説します。
個人やチームのコミュニケーションがスムーズになり、それが成果につながるよう 早速ハーマンモデルのタイプ別相性について見ていきましょう。
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ハーマンモデルの基本理解
ハーマンモデルを効果的に活用するためには、まず基本的な理解を深めることが大切です。
ということで、まずはハーマンモデルの基本概念や各タイプの特徴について、解説します。
ハーマンモデルの概要
ハーマンモデルは、人々の思考スタイルや行動傾向を4つのタイプに分けることで、チーム内での相性や効果的なコミュニケーションを理解しやすくする理論です。
チームのバランスを整えることで、生産性や創造力を向上させることを目的としています。
4つのタイプとその特徴
ハーマンモデルでは、以下の4つのタイプに分類されます。
- 理性型:理論的、分析的な思考が得意なタイプです。理性型は、論理的なアプローチやデータ分析を重視します。
- 堅実型:実践的、具体的な行動が得意なタイプです。堅実型は、実現可能な計画や効率的なタスク管理を重視します。
- 感覚型:感情的、直感的な判断が得意なタイプです。感覚型は、人間関係や感情を理解し、適切な対応を行うことを重視します。
- 冒険型:社交的、創造的な発想が得意なタイプです。冒険型は、新しいアイデアやコミュニケーション能力を重視します。
それぞれのタイプは、異なる強みや弱みを持っています。チーム内でバランスを整えることで、効果的なチームワークが実現できるようになります。
タイプ別の具体的な解説はこちらの記事をご覧ください。
相互理解とコミュニケーションの重要性
ハーマンモデルを活用する上で、各タイプの相互理解と適切なコミュニケーションが重要です。
相手のタイプを理解することで、その人がどのようなアプローチや言葉が理解しやすいかを把握でき、効果的なコミュニケーションができるようになります。
- 理性型はデータや論理を重視するため、具体的な数字や事実を示すことが効果的
- 感覚型は感情を大切にするため、共感やサポートを表現することが大切
こうした特徴を理解することで、自分と異なるタイプの人間と協力する際には、お互いの強みを活かし、弱みを補い合えるようになります。
実用的なおすすめ書籍
実用的な使用方法としては、ハーマンモデルを基に人の思考プロセスを4つに分け、それぞれの特性に分けた具体的な声のかけ方を書かれている
たった一言で部下が自分から動くすごい伝え方
稲場 真由美 (著)
こちらの著書がかなり参考になるのでお勧めです。
例えば、「冒険タイプ(著書内では”ビジョンタイプ”と表現)」の上司が
「堅実タイプ(著書内では”ピースプランニングタイプ”と表現)」の部下に指示を出す場面を引用すると、
【急ぎの仕事をなかなかやってくれない】
引用元:たった一言で部下が自分から動くすごい伝え方 稲場 真由美 (著)
急ぎの仕事が入り、部下たちに手伝てほしいとお願いした。
「はい。」と言って手伝ってくれる部下がいる一方で、「今やっている仕事も急ぎなので」と言って、自分の仕事を優先する部下がいる。
~中略~
言い換え
「この仕事、急ぎでお願いするよ」
→「この仕事を一番に、○時までにやって」「それ以外の仕事は、この順番と期限でお願い」
というように、自分のタイプと部下のタイプを把握した上で
それぞれのタイプに対してどう接していけばいいかがケースごとに詳しく書かれているので、とてもわかりやすく理解できます。
ハーマンモデルを活用したタイプ別相性の理解
ハーマンモデルの基本を確認したところで、本題の各タイプの相性について見ていきましょう。
同じタイプ同士は比較的同じ考えでコミニュケーションが取れるので、 ここでは別々の組み合わせを解説したいと思います。
理性型と堅実型
理性型は理論的で分析的な思考が得意であり、堅実型は実践的で具体的な行動が得意です。
この組み合わせでは、理性型が戦略や分析を行い、堅実型がそれを実践に移す役割が適しています。
例えば、新商品開発プロジェクトでは理性型が市場調査や競合分析を行い、 堅実型が具体的な開発計画や生産プロセスを立案することで、効率的なプロジェクトが進められます。
ただし、理性型と堅実型は共に黙々と作業するタイプなため、しっかりと情報共有することが重要です。
理性型と冒険型
理性型は理論的で分析的な思考が得意であり、冒険型は社交的で創造的な発想が得意です。
この組み合わせでは理性型が論理的な枠組みを提供し、冒険型がそれをもとに創造的なアイデアを提案する役割が良いでしょう。
例えば、広告戦略の立案では理性型がターゲット分析や予算配分を行い、冒険型が斬新なコンセプトやデザインを提案することで効果的な広告が生まれます。
ただし、理性型は考えてから動く傾向にあるのに対して、冒険型は動きながら考える傾向があるため、お互いの意見を尊重しながら柔軟に進むことが求められます。
堅実型と冒険型
堅実型は実践的で具体的な行動が得意であり、冒険型は社交的で創造的な発想が得意です。
この組み合わせでは、堅実型が冒険型のアイデアを具体化し、計画やタスク管理を行う役割が適しています。
例えば、イベント企画では冒険型がユニークなコンセプトやアトラクションを考案し、堅実型がそれをもとにスケジュールやリソース管理を行うことで、スムーズなイベント運営が実現できます。
ただし、堅実型はゴールを決めて段取りよく進む傾向にあるのに対して、冒険型は臨機応変に予定を変更する傾向があるため、 詳細に変更があっても最終的にはブレない軸を決めておくことが大切です。
感覚型と他のタイプの相性
感覚型は感情的で直感的な判断が得意であり、人間関係や感情を理解する能力が高いです。
そのため感覚型は他のタイプとの相性が比較的良好で、チーム内のコミュニケーションや対人関係の調整役として活躍できます。
例えばプロジェクトの進行中にメンバー間の意見の相違が生じた場合、感覚型が適切な対応を行い円滑なコミュニケーションを促すことができます。
比較的どのタイプにも対応できる感覚型ですが、コミュニケーションを重視するあまりプロジェクトの目的を見失わないようにに気をつけましょう。
相互理解とコミュニケーションで効果的なチームワークを実現
ハーマンモデルを活用することで、タイプ別の相性を理解し効果的なチームワークを実現することができます。
しかし、それだけでは十分ではありません。
相互理解と適切なコミュニケーションが重要です。
ここでは、ハーマンモデルを活用して相互理解を深め、効果的なコミュニケーションを実現する方法について解説します。
タイプ別のコミュニケーションスタイル
各タイプはそれぞれ異なるコミュニケーションスタイルを持っています。
例えばプレゼンテーションの場合
- 理性型にはデータやグラフを用いた分析結果を示す
- 堅実型には具体的な事例や実践方法を提示する
- 冒険型にはビジョンや新しいアイデアを共有する
- 感覚型には感情や価値観に訴えかける
と言った方法を用いることで、各タイプの共感を得やすくなります。
お互いの強みを活かした協力
ハーマンモデルを活用し、お互いのタイプと強みを理解することで、チーム内で効果的な協力が実現できます。
各タイプの強みを活かし、適切な役割分担やタスクの振り分けを行うことで、チーム全体の生産性が向上します。
例えばプロジェクトチームでのタスク分担を行う場合
- 理性型には分析や戦略立案の役割を担当
- 堅実型には具体的な実践や進行管理を任せる
- 冒険型はアイデア創出や広報活動を担当
- 感覚型はチーム内のコミュニケーションや対人関係の調整役
と言った役割を持たせることで、各タイプが活躍できる可能性が高まります。
まとめ
ハーマンモデルを活用して相互理解を深め効果的なコミュニケーションを実現することで、より効果的なチームワークが可能となります。
タイプ別のコミュニケーションスタイルやフィードバックの提供方法を理解し、お互いの強みを活かした協力を行いましょう。
また相手のタイプに合わせた適切なコミュニケーションを心がけることで、チーム全体の調和や生産性が向上することでしょう。
これを機に、ハーマンモデルを活用して相互理解を深め、効果的なコミュニケーションを目指すきっかけとなれば幸いです。