「具体と抽象」という言葉は日常的によく耳にしますが、 その違いや、具体と抽象を認識することでどのように活用できるのかと聞かれると、少し難しく感じるかもしれません。
この記事では、具体と抽象の違いを3つのポイントで分かりやすく解説し、それぞれの活用法を具体例を交えて紹介していきたいと思います。
※具体的な思考を持つ人、抽象的な思考を持つ人に対してのコミュニケーション方法については
下の記事で解説していますのでよろしければご覧ください!
具体と抽象の基本的な違い
まずは具体と抽象の基本的な違いについてお話しします。
ざっくりまとめると 具体的なものは目に見えたり触れたりできる実在のものや、具体的な数字や事例で示されるもので、 抽象的なものは形や数値を持たず、概念や理念などの形で存在するものと言い表せます。
もう少し詳しく見ていきましょう。
具体の例
例えば、「りんご」や「犬」「東京タワー」など、ものや場所を指す言葉は具体的です。
また、「10,000円」や「5キロメートル」といった数値も具体的です。
要するに具体とは 不特定多数の人がその言葉を聞けばある程度共通したものを思い浮かべられること、と言えそうです。
抽象の例
一方で、「愛」や「自由」、「平和」など、具体的な形がなく概念的な言葉は抽象的です。
「成長」や「変化」といった状態や過程も抽象的ですね。
要するに抽象とは 人によって同じ言葉を聞いても違うものが思い浮かべられること、と言えそうです。
具体と抽象の使い分け
そんな真逆の性質を持つ具体と抽象ですが、うまく使い分けることができればコミュニケーションがスムーズになります。
では、どのような場面で具体的な表現を、どのような場面で抽象的な表現を使うべきなのか、見ていきましょう。
具体的な表現を使う場面
具体的な表現は、事実やデータを伝えたいときや、相手に明確なイメージを持ってもらいたいときに使うと効果的です。
例えば、プレゼンテーションや報告書では、具体的な数字や事例を用いることで、説得力が増します。
逆にプレゼンテーションの場面で「根拠はないですが、頑張ります!」と言って納得してもらえる可能性は低いですよね。
複数名の人に同じイメージを持ってもらうには事実やデータを用いて具体的な説明をする方が効果的です。
抽象的な表現を使う場面
抽象的な表現は、概念や理念を伝えたいときや、相手に考えや感情を共有してもらいたいときに使うと効果的です。
例えばビジョンやパーパスを共有する際や、詩や小説などの表現で感情や雰囲気を伝えるときに、抽象的な言葉が役立ちます。
実際にどのような行動をするのかは具体的な表現の方が向いていますが、 感情に訴えかけてそれぞれの自主性を刺激したい場合などは抽象的な表現の方が効果的です。
具体と抽象を組み合わせる力を身につける
具体と抽象の使い分けができるだけでなく、両方をうまく組み合わせることで、より効果的なコミュニケーションが可能になります。
では、どのように具体と抽象を組み合わせるべきでしょうか。
ストーリーテリングで具体と抽象を組み合わせる
ストーリーテリングでは、具体的な事例やエピソードを通して、抽象的なメッセージや価値観を伝えることができます。
これにより、相手に強く印象付けることができ、理解や共感を促すことができます。
説明や解説で具体と抽象を組み合わせる
説明や解説では、抽象的な概念を具体的な例で説明することで、相手に理解しやすくなります。
また、具体的な事例から抽象的な法則や原理を導き出すことで、より深い理解を促すことができます。
このように、具体と抽象を組み合わせることで、相手にわかりやすく伝えることができます。
まとめ
今回は、「具体と抽象」というテーマについて、その違いや活用法を3つのポイントで解説しました。
具体と抽象をうまく使い分けることで、コミュニケーションがスムーズになり、両方を組み合わせることで、より効果的なコミュニケーションが可能になります。
ぜひ具体と抽象の使い分けや組み合わせを意識して、日々のコミュニケーションを充実させていきましょう!