マネジメントの基本として行われる1on1ミーティング。
テレワークの普及でコミュニケーションの方法がガラッと変わり、一層その重要性が注目されてきました。
しかし、効果的に運用しようと思うとなかなか容易ではありません。
何を話せばいいのか、どうやって導入すればいいのか、皆さん頭を悩ませているかもしれませんね。
そこで今回は、1on1ミーティングの導入時に陥りがちなポイントを考えてみたいと思います。
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1on1ミーティングとは?
まずは、1on1ミーティングの基本について。
1on1ミーティングとは、その名の通り一対一で行われるミーティングです。
主に上司と部下の間で行われ、直接的なコミュニケーションを図るための重要な時間となっています。
1on1ミーティングの意義と目的
では、なぜ1on1ミーティングが必要なのでしょうか。
それは管理者と部下の間にある情報のギャップを埋め、チームの活性化を図るためです。
部下が抱える問題や悩みを直接話し上司がそれを理解し共に解決策を考えることで、個々の成長とチームの発展につなげようという試みが1on1ミーティングなのです。
業務の成果に向けた1on1ミーティング
1on1ミーティングで個人やチームの成長に効果が出れば、それが業務の成果にも大きく寄与します。
部下の能力開発をサポートし、その人が最大限に能力を発揮できる環境を作り出すことで、業務が円滑に回り、チーム全体の成果につながるわけです。
さらに、1対1という環境を活かして話やすい空気を作ることができた場合は、新しいアイデアの提案が多く生まれ、イノベーションのきっかけとなることも少なくありません。
1on1ミーティング導入時の注意点
最後に、1on1ミーティングを導入する際の注意点について2つ挙げます。
- 導入の目的を明確にする。
1on1ミーティングに限った話ではありませんが、みんながやっているからやってみようという目的のない導入では成果は生まれにくくなります。
なぜ1on1ミーティングが必要なのか目的を明確にし、1on1ミーティングの対象者に認識してもらうことが重要です。 - また、上司のスキル不足も問題となることがあります。
上司自身が傾聴のスキルや問題解決の手法について理解していなければ、ただ時間を共有するだけの会議になってしまう恐れがあります。
1on1ミーティングは、ただ実施するだけではなく、どのように行うかが重要なのです。
1on1ミーティングを上手く導入する3つのステップ
では、具体的にどのように1on1ミーティングを導入し、運用していくべきでしょうか。
以下、3つのステップをご紹介します。
1. 導入の目的を整理する
注意点の項目でもお話ししましたが、何より初めに目的設定が重要です。
1on1ミーティングの導入目的は、成果創出、成長促進、離職防止のどれでしょうか?
それともそれら全てでしょうか?
明確な目的があることで、ミーティングの内容も具体化します。
2. 展開をどのように進めるか考える
次に、展開をどのように進めるか考えます。
展開とは、1on1ミーティングの導入を部署内に止めるか、社内全体に広げるかということです。
これは、マネジメントの範囲や会社の方針によっても変わってくるかと思いますので、あなたが管理する部署だけではなく、他部署の管理者やさらに上層部ともコミュニケーションをとって方針を決めていく必要があります。
3. 管理職のスキルを向上させる
最後に、管理職のスキルを向上させることが重要です。
具体的には、リーダーシップ、コミュニケーション、そして問題解決のスキルなど、1on1ミーティングを効果的に進行する能力、ひいてはマネジメントのスキルを向上させることが重要です。
管理職が心がけること
管理職は、リーダーとしての役割を果たします。
そのため、柔軟な心持ちと正確な判断が求められることが多くあります。
部下の様々な状況から問題点や解決策を見つけ出すために、管理職として心がけることにはどんなことがあるのでしょうか?
部下の悩み解決
部下からの悩み相談は管理職の大切な役割です。
時には悩みを聞くだけでなく、解決策を一緒に考え出すこともあります。
部下の信頼を得るために、思いやりのある態度と耳を傾ける姿勢。
つまり、傾聴力が大切を養うことが大拙になります。
目的やテーマを設定
目的やテーマの設定はチームの方向性を示す重要な役割です。
明確な目標を設定し、その達成に向けて部下を導くことは、チーム全体の士気を高める役割として非常に重要です。
だからこそ、目的やテーマの設定には繊細さが求められます。
率直なフィードバック
最後に、率直なフィードバック。
これが部下の成長を後押しします。
ただし、率直とは優しさを欠いた意見を言うことではなく、信頼関係を築いた上で、部下の成長のためのアドバイスを的確に伝えることが重要です。
そして、それを受けた部下が前向きに受け取れるような、対等で敬意をもった関係性を築くこと。
それが管理職の心掛けとして重要な要素かと考えます。
必ずしもすべてを一度に実践する必要はありません。まずは一つずつ、自分やチームに合った形で取り組んでみてはいかがでしょうか。
まとめ
今回は、1on1ミーティングの導入時に陥りがちなポイントと、その解決策について考えてきました。
導入の目的を明確にし、全社での展開方法を計画し、管理職が必要とされるスキルを身につける。
これらが1on1ミーティングを上手く運用するための鍵となります。
また、管理職が心がけるべきスタンスについても考えました。
部下からのお悩み解決、目的やテーマの設定、そして率直なフィードバック。これらが部下の成長を促し、チーム全体の成果を高めるための重要なポイントです。