皆さんは、ビジネスで成果を出すためにどんな勉強をしていますか?
今日は、そんな皆さんにおすすめしたい一冊の本、『ニコマコス倫理学』についてお話ししたいと思います。
この本を読むことで、ビジネスだけでなく人生全般においても価値ある洞察を得られるかと思います。
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『ニコマコス倫理学』とは何か
『ニコマコス倫理学』とは、古代ギリシャの哲学者アリストテレスが著した、倫理学に関する名著です。
この本の中には、2千年以上前の時代から私たちの生活、そしてビジネスにも通じる普遍的な価値と知識が詰まっています。
では、アリストテレスが何を伝えたかったのでしょうか。
幸福とは何か
アリストテレスは、人間がどのように生きるべきか、どのように幸福を追求すべきかを教えています。
彼は幸福とは何か、人間の最高の善は何かを問い続けました。
そして彼が到達した答えは、「徳」です。これが『ニコマコス倫理学』の中心的なテーマとなります。
徳とは何か
徳とは、人間が持つべき良い性質や行動を意味します。
彼は人間の善は徳であると主張し、徳を身につけることで、人々は真の幸福に近づくことができると考えていました。
このような考え方は、ビジネスの世界においても非常に重要で、日々の業務に取り組む私たちにとって、役立つ指針となります。
中庸について
皆さんが仕事でどんな困難に直面していても、アリストテレスの教えは、私たちの行動や判断を導いてくれる道しるべとなります。
その中でも特に、「適度な行動」や「中庸の徳」は、極端な行動を避け、バランスの取れた職場環境を作り出す上で大切な考え方です。
『ニコマコス倫理学』から学ぶ、ビジネスでの四つの徳の活用方法
ニコマコス倫理学は良く生きるために語られた内容なので、
この内容をビジネスに絞ること自体どうなのかといった議論もあるかと思いますが、
ここではあえて人生の一部と言っても過言ではない、ビジネスの場でニコマコス倫理学を活かしてみたいと思います。
賢慮
まず考えたいのが、「賢慮」です。
賢慮とは、良き判断力、適切な選択をする能力を指します。
ビジネスの場で賢慮を持つことは、複雑な状況を理解し、最適な解決策を見つけ出すために必要不可欠です。
勇気
続いて、「勇気」について。
勇気とは、困難な状況に立ち向かう力、恐れずに行動する力です。
ビジネスにおいても、新しい挑戦をする際や、予期せぬ問題に直面したときに必要な徳と言えるでしょう。
節制
さらに、「節制」も重要な徳の一つです。
これは、適度な自己制御を意味します。
自己の欲望や感情をコントロールし、極端な行動を避けることで、自己の成長とともに組織全体の発展にも寄与します。
正義
最後に、「正義」について触れてみましょう。
正義とは、公平であること、適正な行為をすることを指します。
組織内での公平性を維持し、信頼関係の構築にも寄与する重要な徳です。
これらの徳を実践することは容易ではありませんが、『ニコマコス倫理学』から学ぶアリストテレスの智恵を通じて徳を深め、実践していくことで、ビジネスパーソンとしての価値を高めることがで切るのではないかと考えます。
賢慮、勇気、節制、正義の具体的な活用方法
では、これまでに触れてきた四つの徳「賢慮、勇気、節制、正義」を、具体的に活用する方法について考えてみましょう。
賢慮の具体例
「賢慮」は、複雑なプロジェクトの進行において、問題解決のための策を練る際に活用できそうです。
あらゆる情報を整理し、正確な判断を行うことで、同僚や上司、部下とのコミュニケーションを通じ、より良い選択をするための視点を広げることができるかと思います。
勇気
「勇気」は新しい事業を立ち上げる、あるいは困難な課題に直面した際に必要となり得ます。
リスクを取りつつも、恐れずに前進する力となり、自身の意見をきちんと伝えるために必要な条件となります。
節制
「節制」は、自己管理に重要な徳です。
自分の感情や欲望を適切にコントロールし、業務に集中する力となります。
例えば、緊急の仕事が入ったときでも、パニックにならずに冷静に対応できるようにすることが大切です。
正義
そして「正義」は、組織全体の公正さや公平性を保つために重要な徳です。
部下に対する評価、仕事の進行状況の共有、報酬の分配など、公平性を保つことが求められる場面で活用できると考えます。
これらの徳を具体的に活用することで、『ニコマコス倫理学』から学んだ知識を実際のビジネスの場で生かすことが可能となります。
まとめ
今回、我々が学んだ『ニコマコス倫理学』の教えはビジネスだけでなく、人生全般に対する洞察を提供してくれます。
徳を身につけ、それを習慣化することで、成功へと一歩近づいていければと思います。