一貫性とは?意味や具体例を知りビジネスに活用する方法を考える

ビジネスで成功するためには、目標がブレてはいけない。一貫性が大切だ。などと言われる事がよくあります。

なんとなく言ってることもわかりますが、そもそも一貫性とはなんなのでしょうか?

そして、どんな状況でも一貫性を保つことは必要なのでしょうか?

今回はビジネスで一貫性を活かす方法について、考えていきたいと思います。

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一貫性とは

まず始めに、一貫性という言葉について見ていきましょう。

一貫性の基本

「一貫性」とは、ざっくり言うと、同じような流れやルールで物事を進めることを指します。

日常生活で言えば、毎日決まった時間に起きて朝ごはんを食べるというのも生活に一貫性があると言えますね。

プロ野球選手として生きた伝説になっているイチローは、マリナーズ時代に毎朝必ずカレーを食べていたそうです。

そうした一貫性を持った行動が、その世界のトップでい続けられる秘訣なのかもしれません。

ビジネスの現場での一貫性

さて、ビジネスに目を向けてみましょう。

ここでの一貫性とは、製品やサービスが一定の品質で提供されることと考えられます。

パン屋さんで例えると、毎日焼きたてのおいしいパンが並んでいること。

いつも決まった時間に品質の高い商品が手に入るということがわかると、お客様は「このお店なら大丈夫!」と安心して足を運んでくれるようになります。

信頼は一貫性から生まれる

大事なポイントとして、一貫性のある対応やサービスを心がけると、お客様や取引先から信頼を得られるようになります。

まるで、長い付き合いの友達のように安心した関係が築かれる。

そのためには一貫性を持った仕事をすることは、とても大切なんです。

一貫性が大切な理由をさらに深掘りする

では、一貫性を持った仕事が大切な理由をさらに深掘りして見ていきましょう。

リピーターが増える

一貫性があると、お客様の満足度が上がり、リピーターが増えます。

例えばあなたが、美味しいパンが売っていると評判のパン屋さんに行ったとします。

最初の来店でパンの味が素晴らしく、店員さんの接客もとても丁寧でした。

感動して、次の週も来店。

でも、今度はパンの味がイマイチで、店員さんの態度も普通。

そうなると、三度目の来店は躊躇しますよね。

一方で、初めの来店時のクオリティがずっと続いていたら週末の楽しみとして通い続けたくなります。

さらに、友達や家族にも「あそこのパン屋、最高だよ!」と自然と勧めてしまう。

この一貫性がお客様の心を掴むのです。

時間の無駄が減る

一貫性があると自分自身の仕事もスムーズに進み、時間の無駄が減ります。

たとえば、あなたがプロジェクトマネージャーとして新製品の開発を進めているとしましょう。

チームで決めた一貫したルールや報告フォーマットがあれば、メンバーは何をすべきか迷うことなく行動できます。

これによりミーティングの時間が短くなり、みんなが集中して仕事に取り組める。

結果、新製品の開発が予定より早く終わり市場に先駆けて製品を投入できるかもしれません。

強いブランドを築く

一貫性を保つことで企業やお店のブランド力が強まります。

たとえば、ある家電メーカーがあります。

このメーカーは、長年にわたって製品の品質とアフターサービスに一貫性を持って取り組んでいます。

お客様が製品を買った際、故障したときでも迅速かつ丁寧なサポートが受けられる。

この一貫性が次第に「このメーカーは信頼できる、安心して買える」という評判を生み出します。

これがブランド力となり、多くの人がこのメーカーの製品を選ぶ理由となります。

一貫性を手に入れるためのステップ

ここまで、一貫性って大事というお話をしてきましたが、具体的にどのように一貫性を手に入れればいいのか。

その具体的なステップを見ていきましょう。

目的を明確にする

一貫性を保つためには、まず何が大切か「自分たちの目的を明確にする」ことが大切です。

たとえば、あるカフェが「お客様を笑顔にする」ことを一番大切にしているとしましょう。

それを基準に接客やメニュー作りをしていく。

これが一貫性を生む土台となります。

ルールを作る

次に、ルールを作ってみましょう。

先程のカフェであれば「お客様に打ち解けていただくために、レジで一言声をかける」というルールを作ることができます。

このようなルールをを守ることでサービスや対応に一貫性が生まれ、お客様が安心して利用してくれるようになります。

ただし、ここで気をつけないといけないのが、
ルールを守ることは「目的を明確にする」ための手段であるということ。

ルールを守る事自体が目的になってしまうと本末転倒ですよね。

お客様に笑顔で挨拶する事がルールだからと、
話しかけてほしくなさそうなお客様にまで声をかけてしまうと
「お客様を笑顔にする」という本来の目的が達成できないかもしれません。

あくまでルールは手段である。

この事を忘れずに、時には柔軟に対応ができるルール作りをする事がおすすめです。

フィードバックを大切にする

最後に、お客様や同僚からのフィードバックを大切にしましょう。

一貫性は時に「頑固さ」に変わってしまう事があります。

一貫性が大切だからと周りからの意見に耳を貸さなくなってしまうのは、これも目的と手段の入れ替わりになってしまいます。

一貫性を大事にしながらもお客様や周囲の仲間の意見を大切にする事で、
お店やサービスがさらに良くなり、本当に必要な部分の一貫性が強化されるのです。

時には柔軟性も大切

と、前の項目で少し触れましたが、一貫性だけを追求していくのはあまりお勧めしません。

時には周囲の意見を取り入れ、時代の変化にも目を向けてやり方を変える柔軟性も大切です。

柔軟性とは

柔軟性とは、変化に適応する力のこと。

一貫性があると確かに安定しますが、時には新しいことにチャレンジする勇気も必要です。

人の気持ちや時代は常に変化していくもの。

繰り返しになりますが、一貫性を保つための手段が目的になってしまってはその変化についていけなくなってしまいます。

状況に合わせて手段を変化する柔軟性が、結果として目的の軸をぶらさないための一貫性に繋がります。

一貫性と柔軟性のバランス

一貫性が大切というテーマなのに柔軟性が大切なんて言われたら、どっちを信じればいいんだ。

と思われるかもしれませんが、結論、どちらも大切なんでうs。

例えば「お客様を笑顔にする」ために、長年定番だったけれど注文がなくなってしまったメニューを、お客様に求められるメニューに変える。

これは、お店の目的の部分で一貫性を保ちながら新しい試みに挑戦している例ですね。

一貫性とは目的地に向かって進むようなもの

変えてはいけない一貫性と、状況によって変えていく柔軟性。

どちらをどのように意識して使えばいいんでしょうか。

その答えとしては、旅行をイメージするとわかりやすかと思います。

例えばあなたの家から東京に旅行するとします。(東京に住んでいる方は大阪に旅行するとします。)

この東京(大阪)に行く、という目的が変えてはいけない一貫性です。

旅の途中で急に「やっぱり北海道が良さそう」「沖縄もいいかも」なんてことになったら旅行どころじゃないですもんね。

一方、東京(大阪)に行く時に「大雪で新幹線が止まりそうだからバスに変えよう」「バスも運休だから在来線にしよう」と、目的地に向かうまでの手段を状況に合わせて変えるのが柔軟性です。

東京(大阪)に向かうという一貫した目的があって、その目的に向かうために最適な手段を選ぶ。

このバランスが一貫性を保つために重要な考えだと思います。

目的の手段化が良くない理由

上でお話しした「お客様を笑顔にするために、レジで一言声をかける」というルールをもう一度見てみると、

「お客様を笑顔にする」というのが東京(大阪)に向かう目的で、
「レジで一言声をかけるルール」が新幹線で向かうという手段に置き換えられます。

となると、ルールを守ること自体が目的になるのは良くない事が分かりやすくなったのではないでしょうか。

ルールはルールなんだから絶対守らなければいけない、というのは
雪が降ろうが、新幹線で向かうと決めたんだから絶対変えちゃいけない。
と言っているようなもの。

これでは新幹線に乗る事が目的になってしまっているので、本当に大切な東京に行くという目的が見えなくなってしまいます。

繰り返しになりますが、手段は目的のためにあるという事を常に意識して目的と手段が入れ替わらないように注意していきましょう。

まとめ

一貫性はビジネスで成功するための大切な要素です。

一貫性を保つことで信頼を得られ、ブランドを強化し、効率的に働けます。

ただし柔軟性も忘れずに。

一貫性と変化をうまくバランスさせながら、持続可能な形で進化していくことが大切です。