ノーマライゼーションとは?原理や意味、インクルージョンとの違いを解説

福祉において、社会的マイノリティに属する人々が社会的な関与や参加を促進することを目的として、ノーマライゼーションとインクルージョンの2つのアプローチが存在します。

しかし、この2つのアプローチは、それぞれ異なる考え方を持っています。

ここでは、福祉におけるノーマライゼーションとインクルージョンについて、それぞれの意味や考え方の違いについて解説します。

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ノーマライゼーションとは

まずはじめに、ノーマライゼーションとは何なのか?

その定義やノーマライゼーションの原理をみていきましょう。

ノーマライゼーションの定義

ノーマライゼーションとは日本語で標準化正常化と訳され、主流社会に適応し標準的な生活を送ることを推奨する考え方です。

要するに、特定のグループや個人が自分たちの生活を社会全体の「標準」に合わせることを意味しますが、これは単に主流に合わせるという意味だけではありません。

各々が自分らしさを保ちつつ社会全体と調和して生きることを目指す。

そのことがノーマライゼーションの本質だと考えます。

ノーマライゼーションの原理

ノーマライゼーションの原理は「適応」

つまり、個々の人々が一定のルールや習慣・価値観に基づいて、自分たちの生活を主流社会に適応させることを意味します。

例えば新たに入った職場や学校で、既存のルールや習慣に自分を合わせることがこれに当たります。

しかし、適応は強制されると自分らしさを保つことが難しくなるため、個々の自由意志に基づいて行われることが望ましいです。

自分らしさを失うことなく社会全体と共生できて、初めてノーマライゼーションが実現できるのではないかと感じます。

ノーマライゼーションの意義と具体的な実践

ノーマライゼーションとは、すべての人が自分らしく生き、社会の一部として認識されることで、自分の能力や才能を最大限に発揮できる機会を得ること。と定義できるかと考えます。

では、具体的にどのような実践が求められるのかを見ていきましょう。

ノーマライゼーションの意義

ノーマライゼーションの背景には「自分らしく生きる権利」があります。

これは全ての人が尊厳を持って生活できる社会を作るための原則であり、ノーマライゼーションの基本的な意義となります。

ノーマライゼーションを通じて、各々の人々は自己実現の機会を得ることができます。

また、社会全体も多様な価値観や視点を受け入れることで豊かさを増すのです。

ノーマライゼーションの具体的な実践

具体的なノーマライゼーションの実践は、個々のニーズに合わせた支援を提供することが一つの方法です。

例えば障害のある人に対しては、必要な支援やサービスを提供することで、自分らしい生活を送ることが実現されます。

また、異文化背景の人々に対しては、文化的な違いを理解し尊重することで彼らが社会とのつながりを持つことを助けます。

個々の能力を最大限に活かせるような環境を作り出すことが、ノーマライゼーションの具体的な実践となります。

ノーマライゼーションとインクルージョンの違い

ノーマライゼーションと似た考え方に「インクルージョン」がありますが、これらは細かく見ると同じではありません。

それぞれの特徴を理解することで、より深く社会における多様性を理解することができます。

インクルージョンの定義

インクルージョンは「包含」を意味します。

これは、すべての人がその能力や特性に関係なく、社会のあらゆる面に参加できることを目指す考え方です。

インクルージョンでは特定のグループが主流社会に合わせるのではなく、社会全体が個々の特性を認め、受け入れることを重視します。

ノーマライゼーションとインクルージョンの違い

ノーマライゼーションとインクルージョンは似ているようで、実は根本的な違いがあります。

ノーマライゼーションは「主流社会に適応する」ことを重視し、

インクルージョンは「すべての人が社会に参加する」ことを重視する、といった違いですね。

ノーマライゼーションでは、個々が自己を主流社会に合わせることを通じて自己実現の機会を追求します。

一方、インクルージョンでは、社会全体が個々の特性や能力を認識し、それを尊重することを通じて、全ての人が自己実現の機会を追求します。

これらの違いを理解することで、多様性を尊重する社会を築くための視点が広がるのではないでしょうか。

まとめ

ノーマライゼーションは個々が主流社会に適応することを目指す考え方で、インクルージョンはすべての人が社会に参加することを重視します。

これらは違う視点から多様性を尊重し、より豊かな社会を築くための大切な考え方です。

それぞれのアプローチには違いがありますが、社会の中で多様性を認め、その人々がそれぞれに自分らしい生き方を選ぶことができる社会を目指すことが重要です。

社会全体で協力して共生する社会を目指すことで、社会的マイノリティがより良い生活を送ることができるようになることを願っています。